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Avril Lavigne / Under My Skin (04.05.19)

Under My Skin

 

 誰もが、胸の奥で、時に果てとなく、見ない夢を見る。それは、人生の若い頃の、青い頃の、夢想なんだなあ、と、解るように、なりました。彼女は、若い頃、<本物だと言われたい>という願望が、ちょっとだけ、あったんでしょうね。もうじき、命懸けで作った、大名盤が、リリースになります。

 このアルバムは、2004年にリリースされた、『アンダー・マイ・スキン』というタイトルのもの。今と、少し違って、若さが、<青春の姫>とでも、呼ばせてくれているだろう、ところが、若干ある時の、話です。そう、少しだけ、香しく若かったな(笑)と、彼女、アヴリルに言ってあげたいな、と思うんだよね。今とちょっとは違うよね(笑)、経年変化だけど(劣化じゃないよ)。

 タイトルは、<あたしの皮膚の下を見て>という意味。細胞レベルで、あたしのこと解って欲しい。そんな意味だと思います。グラムロックを、したいんだ。というのは、本当にアヴリルのとは違ったんだろう、と、あたしは、本当にそう感じていますが。名プロデューサー、ブッチ・ウォーカーとかがね、参加してて、青春賛歌だし、何と言っても、ロックで、ダンサブルでなくて、セクシーでなくて。

 かつ、キュートじゃなく、クールなだけ。というのは、いいことだなあ、と、あたしは思うよ。ちょっとグロい。そんなところが、性質的にあり。で、クレバーで、クールで。あたしは出来る女よ、というのが、ちょっと過剰で(笑)。楽しく挫けそうになりますね。まあ、でもそこも面白くてよかったなあ、と、34歳の彼女の、ハイパーすぎるテンションを、思うと、思いますね。

 どう、アヴ、振り返ると、そう思えるでしょう。テンションの低い、いなたい自分。思い出せますか。どうですか。夢のような、時代の最後、04年を飾った、世界中で素晴らしいセールスも誇った、良いアルバムです。最近では、<最強不屈のロック・プリンセス>とも呼ばれていますが、なんか嫌味に見えるかもしれないね。あたしが、あなた、ラヴィーンさんだったら「そんなレベルの小さい苦労ではなかったわ」と、色々なことを、まとめて教えてくれるかも、しれないなという気もします。

 人生には、季節のように、もしくは、季節ごとに、様々な側面があります。<青春の姫>とは、すなわち、あなたが永遠になっても、いい意味で、若い子たちの、青春のお守りであるという、そういうことなんじゃないかなと、思う次第です。